マグロは、分類学上は硬骨魚綱スズキ目サバ亜目サバ科マグロ属の総称です。属名は、Thunnusで、ラテン語ですが、ギリシャ語の「突進」の意が由来です。英名のTunaも属名から来ています。万葉集には「鮪」という文字が出てきますが、当時は「シビ」又は「ハツ」と呼ばれていました。武士の世である鎌倉時代になると「シビ」が「死日」に通じるとして嫌われました。「マグロ」という言葉は、江戸時代中頃になって初めて文献に登場します。関東の方言で「目黒」、つまり目が黒いからマグロだという説や、背中が黒いことから「まっくろ」が転じて「マグロ」になったという説もあります。(斎藤健次氏の監修文を「マグロの科学:中野秀樹編著」に基づき再構成)