OPRT社団法人責任あるまぐろ漁業推進機構

外国人の見た築地 − 日本のマグロ卸売市場

Nualanong Tongdeeさんのレポート - 2004年11月4日 -

 日本最大の卸売市場の1つ、築地市場は、1935年に営業を開始しました。同市場は「魚」市場として広く知られていますが、野菜と果物も扱っています。
 マグロはここで取引されているさまざまな海産物の1つです。マグロのほとんどは、冷凍、生鮮マグロとも世界中の延縄漁業で漁獲されたものです。冷凍マグロは清水港や焼津港、三崎港で陸揚げされていますが、生鮮マグロの中には成田空港経由で輸入され、築地に運ばれてきたものもあります。魚は夜間に市場に搬入され、食品衛生検査が行われて、朝早いうちに(午前5時前に)競りの用意が整えられます。
 販売は卸売りから始まり、丸ごとのマグロが競りで売られます。その後、マグロは解体・細分化され(冷凍マグロは電気のこぎりで加工)、同じ市場内にある仲卸店で小売業者やスーパーマーケットなどに販売されます。日本ではすべての海産物にとって「新鮮さ」が最も重要な要素なので、卸売りを通常午前10時までに終了し、卸売業者はその後、翌日の競りの準備にとりかかります。
 第二次世界大戦後、築地には1,600軒もの仲卸店がありました。しかし現在では、海産物の生産減少、店舗間の競争、ほとんどのスーパーマーケット・チェーンが信用決済システムを導入したことなどにより、これらの店舗数はわずか約830軒に減少しています。

生鮮マグロ(左)とその品質検査(右)

冷凍マグロ(左)、競り人(中央)、電気ノコギリによる冷凍マグロの解体(右)

マグロ仲卸店舗(左)、小売業者向けに用意されたマグロのブロック(右)


文・写真: Nualanong Tongdee 
       SEAFDEC(東南アジア漁業開発センター)広報担当官


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